コラージュとは?【簡単な作り方★イメージであそぼう!】
コラージュとは?成り立ち・いろいろな作り方を紹介
コラージュとは、
紙やキャンバスに絵の具で絵を描くだけでなく、
色々な材料を貼ることを組み合わせた表現方法。
フランス語で、collar 「糊で貼り付ける」
という意味の言葉から来ています。
コラージュの始まりは、20世紀初頭のフランス美術でしたが、
その後さまざまなアーティストによって製作され、
今では誰でもが楽しめる身近な方法になりました。
コラージュのよさは、
- 特別な技能などが要らず、だれでも気軽に楽しめる。絵を描けなくても大丈夫。
- 素材からの発想ができる。ゼロからの発想とは違ってアイディアがうまれる。
- 関連のない複数の素材を集めるので、作品に意外性がうまれる。
- 紙だけでない素材を使う面白さを体験できる。
といった点です。
コラージュでは、写真などの材料を組み合わせて貼ることで、
意外性やイメージ集めを楽しめます。
また、貼った上から描く、描いてから貼る、などの
自由な作り方もできます。
特殊な技能や、言葉を使わずに自分を表現できる、
心理療法として取り入れられる場合もあるようです。
ぜひ、気軽にコラージュを楽しんでみましょう!
Contents
コラージュに使う材料
コラージュに使う材料は、
紙類なら、
雑誌
新聞
写真
ラッピングペーパー(お菓子の包装紙なども)
トレーシングペーパー
などがあります。
トレーシングペーパーは、雑誌の切り抜きなど、先に貼ったものに貼り重ねると
奥行き感をつくれるので便利です。
その他、布、ビーズなど、思いついたものを使ってみましょう。
コラージュに使う道具など
カッターやはさみ
素材を切り抜くのに使います。
カッターは普通のものでも大丈夫ですが、デザインカッター(写真右)があると、細かい部分や曲線が切りやすいです。
カッターを使うなら、カッターマットがあると、厚紙の上などで作業するよりも驚くほど便利です。
100円ショップなどでも小さいものなら手に入るので、一家に一枚持っておくことをおすすめします!
のり・接着剤
スティックのり
雑誌やコピー用紙のような、薄い紙ならスティックのりが、紙同士がたわまず、きれいなまま貼れます。
液体のり
画用紙のような、少し分厚い紙を貼るなら、液体のりでないとはがれてしまうかもしれません。
ボンド
布やビーズなど、紙以外の材料を貼り付けるときには、ボンドが便利です。
キャンバスに描く場合
キャンバスにアクリル絵の具で描く作品の場合には、リキテックスのメディウムシリーズの中にある、「ジェルメディウム」を接着材として使うことできます。
少し重いものも貼り付けられる、接着力の強い「ヘビージェル メディウム」というものもあります。
ジェルメディウムについて詳しくはこちらのサイトにあります
絵の具などの描画材は何を使う?
紙同士のコラージュであれば、上から水彩絵の具で
描くこともできます。
水彩絵の具の種類は、
透明水彩、ガッシュ、ポスターカラーなど、
お手持ちのもので大丈夫です。
また、アクリル絵の具を使えば、布やプラスチックなど
色々な材料の上から描くことができます。
アクリル絵の具は、雑誌などの印刷物であっても、
下の色を隠して描くこともできるので
便利な絵の具です。
また、色鉛筆やクレヨン、ペン
など、紙に描く描画材を
組み合わせて使ってもよいでしょう。
コラージュの歴史、有名な作品
コラージュは、アートの歴史の中では比較的新しい表現方法です。
パブロ・ピカソによる 《籐椅子のある静物》(1912)が、美術史上有名で、
初めて絵の具以外の物質が、キャンバス上に登場したといわれます。
この作品は、「籐椅子の籐模様を印刷した布」が、キャンバスに貼り付けられています。
他にもジョルジュ・ブラックの「パピエ・コレ」(紙によるコラージュ)が、コラージュのはじまりと言われています。
その後、ダダイズムの作家たちの、既成概念を打ち壊す作品たち
など、様々な作家によって制作され、
現代では一般的な表現方法の一つとして定着しています。
美術館に行くと、ごく自然に、
コラージュ作品を目にすることがあるでしょう。
また、現代のわたしたちに身近なのは
コラージュを使った絵本の世界かもしれません。
エリック・カール ー絵本「はらぺこあおむし」など
自作の色紙などを切り貼りしたコラージュ。
レオ・レオニ -絵本「スイミー」「アレクサンドルとぜんまいねずみ」など
ローレン・チャイルドの絵本「ぜったいたべないからね(チャーリーとローラ)」などの作品たちは、いたずらっ子だったり、子供らしさを描いた物語の中にも、おしゃれな布や紙が取り込まれた絵が、イギリスでとても人気です。
https://www.instagram.com/laurenchildthatsme/
清川あさみさんの人気絵本「人魚姫」などは、
布に刺繍をして作品をつくっていますが、広い意味ではコラージュ的な
イメージを与える作品とも言えるかもしれません。
https://www.asamikiyokawa.com/art/321/
アートの分野では、草間彌生さんなど、どんな作家も
一度は試している表現方法ともいえるでしょう。
それほどまでに、ただ描いていくだけでは得られない視覚的効果や
新たな要素を自分に取り入れることができる、
とても楽しい表現方法だといえます。
それでは今回はこの辺で…